スポーツ栄養講座 基礎コース(2018/2/25)

日 時:平成30年2月25日(日)

会 場:日本福祉大学名古屋キャンパス 8階

(5) 9:30~11:00「運動と栄養(代謝中心)」
    至学館大学健康科学部栄養学科 教授 村上 太郎 先生

 体づくりにおける運動と栄養の役割についてご講演いただいた。たんぱく質は体内で合成と分解を繰り返し、体が作られている。運動と食事は筋たんぱく質の合成を高めるため、たんぱく質の必要量やタイミング、食べる組み合わせが重要である。また、運動後の糖質を摂取するタイミング、食べる組み合わせ、種類によりグリコーゲン合成が高まり、回復速度も異なることを学んだ。

(6) 11:10~12:40「コーチング(スポーツ心理学)」
    日本福祉大学スポーツ科学部 助教 山本 真史 先生

 コーチングについてご講演いただいた。コーチングとは個人やチームの向上を導くことである。それを行動に引き起こし持続させるためには動機付けが重要であり、動機付けを高めるためには具体的で適切な目標の設定が必要である。また、試合におけるプレッシャーによりパフォーマンスが低下するため、選手個人の心理的な特徴を把握し、目標設定を行うことも必要である。チーム間、スタッフ間、選手間での円滑な連携、コミュニケーションをとることにより、パフォーマンス向上へとつながることを学んだ。

(7) 13:30~15:00「運動によっておこる栄養障害」
    三重病院客員研究員 日本体育協会公認スポーツドクター 貝沼 圭吾 先生

 運動によっておこる栄養障害と遠征時の水分管理、体づくりの基本は食事であるについてご講演いただいた。内科的スポーツ障害で多い貧血の症状、スポーツ性貧血、対策等について。遠征時は食・生活環境などの変化から体調を崩す選手もいる。そのため、体調管理として脱水状態の把握をするために尿検査を用いコンディショニングの管理を行った。介入したことにより選手たちの食事、水分補給の意識の変化、脱水の改善が見られた。
スポーツドクターの現場が分かり、栄養士としては、どのくらいの知識が必要かが分かり、さらに勉強意欲がわいた。

(8) 15:10~16:40「サプリメントと薬」
    (一社)愛知県薬剤師会 薬事情報センター
        スポーツファーマシスト 竹林 まゆみ 先生

 ドーピングついてご講演いただいた。アンチドーピング規則違反やその制裁措置を過去のドーピング違反の事例も用いて説明。どのような状況や背景があっても薬やサプリメント、選手が口にするものは全て選手の自己責任となる。そのため、ドーピングに関して正確な情報、知識を選手やスタッフが持つ必要がある。また、スポーツファーマシストに相談や確認をするとよいことが分かり、ドーピングについて食に関わる栄養士と協力体制にあることが、選手をアンチドーピングに導くのに必要だと理解した。

スポーツ栄養講座 基礎コース(2017/11/12)

日 時:平成29年11月12日(日)

場 所:日本福祉大学名古屋キャンパス

(1) 9:30~11:00「スポーツ栄養マネジメント」
    愛知県栄養士会スポーツ栄養委員会委員長 公認スポーツ栄養士 山本和恵先生

 スポーツ栄養の人気は、2020オリンピック・パラリンピックの影響もあり高まっています。(公社)日本栄養士会では、特定分野の公認スポーツ栄養士、認定分野の健康・スポーツ栄養認定管理栄養士・栄養士を輩出しています。(公社)愛知県栄養士会は、これを受け他県より先駆けてスポーツ栄養委員会が発足され、スポーツ栄養を必要としている選手、県民の皆さまに対応できるように、私たち管理栄養士・栄養士のスポーツ栄養の教育機関や一般者でも勉強ができるスポーツ栄養との差別化をお話ししていただきました。また、スポーツ栄養マネジメントの概要とその活かし方についても学びました。

(2) 11:10~12:40「年代にあった運動の仕方、メディカルチェック」
    (公財)スポーツ医・科学研究所
        日本体育協会公認アスレティックトレーナー 小嶋俊久先生

 トレーニングの7原則、スポーツにおける一般的なメディカルチェックの目的と内容、さらに5~18歳までのジュニア期、青壮年期(成人)、高齢者の年代別の身体的特徴に応じたメディカルチェックの具体的な方法と、安全に効果的に行うトレーニングの種目や注意点について学びました。
 11歳までのジュニア期にゴルフ・フィギアスケートなど技術スキルが必要なトレーニングを始めるとよいこと、青壮年期においては日本とアメリカの身体活動・運動目標の差異や、アメリカスポーツ医学会(ACSM)運動ガイドラインが近年に改定されるという最新情報を、高齢者においては小嶋先生ご両親の介護経験も交え、ステップ運動など身体と同時に頭も動かせるトレーニングがおすすめなど、栄養士にも分りやすくお話ししていただきました。

(3) 13:30~15:00「体内の変化ー成長期ー」
    上越教育大学大学院学校教育研究科 教授市川真澄先生

 成長期における骨、神経系、呼吸器・循環系、筋系の発達について、1つ1つ解説をしていだきました。小学校期には巧みさ、中学校期には粘り強さ、高等学校期には力強さといった成長期における運動原則に沿ったトレーニングすると効果的なこと、また身長が急激に伸びるといった身体変化の特徴から、スポーツ実施時に骨端線の軟骨に影響を与えるような激しい運動は避けることなどを学びました。
筋繊維には日常生活を行ううえでの遅筋:タイプⅠ、瞬間的に大きな力を出せる速筋:タイプⅡAとタイプⅡBがあり、各筋繊維を鍛えるのに最も優れた時期について、市川先生のスキー・スノーボードといったスポーツ経験に基づき、お話ししていただきました。

(4) 15:10~16:40「体内の変化ー高齢期ー」
    国立長寿医療研究センター 室長大塚礼先生

 国立長寿医療研究センターでの「老化に関する長期的縦断疫学研究」の結果から得られた高齢期の体内変化について学び、理解を深めました。この研究は老化の進行過程、要因の解明、老年病の発症要因の解明と予防策の発見・確立を目的とし、対象は大府市・知多郡東浦町の住民から性・年齢階級別に層化無作為に抽出し、1997~2000年までに合計2267名における医・栄養・運動・心理・身体組成学など多分野に及ぶ縦断研究とご紹介いただきました。その研究成果より、加齢に伴う各種要因の経時変化から、昨今注目されている認知症やサルコペニア・フレイル予防に関する食生活アプローチ策まで、貴重なデータの分析結果から健康増進活動に役立つ情報を教えていただきました。