日時:平成30年11月25日(日) 9:30~16:40
場所:愛知県薬剤師会館 あいやくホール
セミナー名:平成30年度 スポーツ栄養講座 基礎コース
主催:公益社団法人 愛知県栄養士会
講師:(公社)愛知県栄養士会スポーツ栄養委員会委員長
公認スポーツ栄養士 山本 和恵 先生
(公財)スポーツ医・科学研究所
公認アスレティックトレーナー 小嶋 俊久 先生
上越教育大学
名誉教授 市川 真澄 先生
(一社)愛知県薬剤師会 薬事情報センター
公認スポーツファーマシスト 竹林 まゆみ 先生
(1) スポーツ栄養マネジメント概要 山本 和恵 先生
スポーツ栄養マネジマントの概要についてご講演いただきました。現在、スポーツ現場からはスポーツ栄養サポートに対するニーズが高まっているため、様々なスポーツ栄養の資格があります。その中でも『公認スポーツ栄養士』は現場のニーズに的確に応えることができる資格になります。対象者の目的や目標達成のためにはスポーツ栄養マネジメントをたてていく必要があります。スポーツ栄養マネジメントを立てることにより効果的な栄養管理が行えるため、改めてスポーツ栄養マネジメントの重要性を実感しました。
(2)年代に合った運動の仕方、メディカルチェック 小嶋 俊久 先生
年代に応じたトレーニング、メディカルチェックについてご講演いただきました。スポーツおけるメディカルチェックの目的は運動による障害や事故を防ぎ、安心して楽しく運動を取り組むために行うこととしています。そのため、疾患を持っている可能性のある青壮年期や高齢者は内科的検査も行う必要があります。ジュニア期のトレーニングでは身体的特徴を生かし、年齢に応じたトレーニングを行うことが重要であります。年齢ごとの身体的特徴を把握し、それに応じたメディカルチェック、運動処方、トレーニングを行うことで安全でより効果的な運動を行うことできることから、年代に合わせ対応していく必要性を感じました。
(3) 体内の変化―成長期―(スポーツ生理学) 市川 真澄 先生
成長期の身体的変化、スポーツ活動についてご講演いただきました。成長期の身体変化の特徴は身長が急激に伸びることであります。また、身長が伸びると競技成績も上がるといった研究報告がありますが、成長期は身長の伸びが優先されることからスポーツ実施時は骨端線の軟骨に影響を与えるような激しい運動は避け、成長に合わせた運動を行うことが望まれます。小学生:神経系、動き(巧みさ)、中学生:持久力系スタミナづくり(ねばり強さ)、高校生:筋力・パワー系 パワーづくり(力強さ)、といった年代、個人の成長に合わせ運動を行うことが好ましいため、成長期には栄養管理とともに運動も考えていかなければならないと感じました。
(3) サプリメントと薬 竹林 まゆみ 先生
スポーツファーマシスト、ドーピングについてご講演いただきました。ドーピングはフェアプレーの精神に反し、反社会的行為等で使用が禁止されています。しかし、勝ちたいなどといった思いで使用する選手がいます。禁止物質を使用した場合には規則違反として資格停止期間等が与えられます。選手たちはルールを守り、からだに摂り入れるもの全てに責任をもつことが大切であり、それはサポートスタッフも同じであります。禁止物質はサプリメントのみならず、薬や栄養ドリンク等にも含まれていることがあります。そのため、薬などで使用に困った場合は、スポーツファーマシスト等へ相談、確認を行うことが必要であります。選手は自己判断で使用せずに、専門家に相談すること、また選手自身も口にするもの全てにおいて保証がないことを自覚し、自己責任をもってもらうことを伝えていかなければならないと感じました。を実感しました。