令和5年11月5日 医療部会緊急オンラインミーティング 報告

日時:令和5年11月5日(日)13:30~15:00

場所:対面、およびオンライン配信(Zoomミーティングを利用)

会場:ウインクあいち(愛知県産業労働センター) 1005会議室

参加者:会場参加18名、オンライン参加54名(内、他県会員2名、非会員5名)


テーマ:栄養管理プロセスについて考える

講師:(公社)日本栄養士会 医療職域事業推進委員会 常任委員 米原 恭子 先生
   青森県立保健大学 健康科学学部 栄養学科 准教授 清水 亮 先生
   JA愛知厚生連豊田厚生連病院 栄養管理室 栄養管理第1課長 森 茂雄 先生


 

 今回の研修会は多方面より3名の講師の先生をお招きし、栄養管理プロセスについて学びました。まず、米原先生より、PES報告の必要性について、お話頂きました。国は健康医療情報の連結やICTの利活用により、効果的・効率的な医療・介護サービスの提供を目指していること。また、現在の医療における栄養情報では、利活用が困難で、管理栄養士の活動が適正に評価されない状況であること。そのために、構造化・コード化と相性のよいPES報告は栄養管理や管理栄養士の活動を評価するための健康医療情報となりうるというお話でした。
 続いて、栄養管理プロセス導入施設の立場より、森先生よりお話を頂きました。PES報告を導入することで、栄養指導にて、患者さんの課題を抽出しやすくなり、行動変容へ繋がりやすくなるというお話でした。また、実際の症例を用いて、より具体的にその効果を教えて頂きました。
 最後に清水先生より、PES報告の利点と課題、課題解決の提案を頂きました。PES報告の利点は栄養の課題や問題を明確に示すことができること。課題は学ぶ機会が少ないこと(特に1人管理栄養士施設)、栄養の課題や問題に合致する栄養コードがないことなどを挙げられました。解決策は研修会等の学ぶ機会を設けること、栄養診断コード選択の明確化、PES報告が記載できるマニュアルの作成などとお示しになりました。 今回の研修会では、栄養管理プロセスを導入している施設もそうでない施設の管理栄養士も多くのことを学ぶ機会になりました。また、栄養管理プロセスが私達、管理栄養士に求められていることの理解を深めることもできました

 

報告者:第2回研修会担当 増子記念病院 臨床栄養課 朝倉洋平