福祉部会研修会報告

日時:令和3年6月6日(日) 14:00~17:30
場所:Zoom オンライン


「愛知県栄養士会福祉部会計画と令和 2 年度福祉施設調査結果報告」

 令和3年度介護報酬改定があり栄養ケアマネジメント加算は基本報酬に組み込まれました。愛知県栄養士会福祉部会調査の結果、99%の福祉施設は栄養ケアマネジメント加算は取得していることが分かりました。
 一方、栄養ケア以外の口腔機能関連加算などその他の加算算定率が低い事も分かりました。
 そして、加算算定が出来ない理由として業務も多い福祉施設栄養士の多忙さが浮き彫りにされました。
 今年度の介護報酬改定に必要な LIFE や多職種連携、ミールラウンドに対応するために、この 3 年間で今までの業務内容の見直しや管理栄養士の複数配置が必要な施設栄養士もあるかと思います。
 そのための、日本栄養士会や愛知県栄養士会では研修会を考えています。
 そして、会員の皆さまのなかで実践している方から直接学ばせていただける機会も検討させていただいています。
 地域包括ケアシステムで管理栄養士・栄養士の活動に役立つ取組を皆さんの意見をもとに検討していきます。

福祉部会会長 奥村 圭子

第 1 部研修会「介護保険制度の基本理念と 2021 制度改正の骨子を学ぶ」

 研修会では、長く介護保険指導に携わって来られた鈴木雅盛氏をお招きし、今年度の改定内容の詳細と特徴などに注目したお話しを頂く事が出来ました。
 介護報酬の本質を知るために、平成 12 年から開始された保険制度の流れを始め、制度全体像の把握、共通認識が必要な項目、栄養士に関係する改定項目と、それぞれに着目した内容に対して資料をふんだんに盛り込んでいただき、丁寧にご説明頂きました。
 事前に会員の皆様から寄せられた質問に対して、丁寧に答えて頂く中で叱咤激励をいただき、本質を見極める力を養う必要性を示して頂きました。
 栄養士が今、それぞれの場において各自で業務の見直しの可能性について考える必要があると、メッセージが込められていたと感じました。
 さらに三年後に迎える介護保険制度の見直しは、栄養士にとって大きく変動する予感が否めず、私たち栄養士が同職種で協力しあって前進していく必要性を強く感じる研修会となりました。

福祉部会 内林 英子

第2部 懇談会

 「グループになってざっくばらんに交流を深めましょう」というテーマのもと、参加していただいた皆様をブレイクアウトルーム機能を用いてお一人お一人のお話を聞ける形で開催しました。
 仕事を始めてから苦労したこと、初めての職場での先輩が転職後も相談相手になってくれたこと、新しい加算を算定すべく取り組んでいる方の話などもお聞きすることができました。
 新型コロナウイルスの影響で集合型の研修会ができない中、なんとか顔の見える形で話せる機会を作れないかと企画しましたが、やはり栄養士同士の横のつながりを求めているのだと改めて確認しました。
 「食のプラットフォーム構想」への興味を持たれた方も多く、これまで小さなグループでの活動でしたが、県内の栄養士が繋がっていけるよう今後活動を広げて参ります。
 これからも皆様の声をお聞かせいただける場を検討しておりますので、1 人でも多くの方のご意見をいただければと思います。
 最後に、ブレイクアウトルームへの入室がスムーズにいかず、参加できない方もおられました。
 お声をお聞きすることができず残念でした。
 運営側も機材のトラブルや操作についても適切に対応できるよう精進して参りますので、次回もぜひご参加いただければ幸いです。

福祉部会 田中 雅子