日時:令和5年11月5日(日)10:00~11:30
場所:対面、およびオンライン配信(Zoomウエビナーを利用)
会場:ウインクあいち(愛知県産業労働センター) 1009会議室
参加者:93名(会場参加・オンライン参加含む)
テーマ:肥満・糖尿病と腸内細菌叢
講師:医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ糖尿病・内分泌内科 金澤 昭雄 先生
講演の冒頭は、腸内細菌叢の解析方法を含めた総論とともに、短鎖脂肪酸の重要性や糖尿病と腸内細菌叢の関係を交えながら、バクテリアルトランスロケーションや慢性炎症の概念を説明していただきました。その後、プロバイオティクス投与による腸内細菌叢の改善や、シンバイオティクスの抗炎症効果について、最新の研究と知見をもとに、腸内バランスの改善が健康促進に与える可能性について解説していただきました。
講義の後半では、メトホルミン治療が腸内細菌叢の機能変化や腸管バリア機能の強化を通じて、耐糖能に与える影響について詳しく説明していただきました。また、体内時計と腸内細菌との関係に触れ、腸内細菌叢にも日内リズムが存在し、宿主の体内時計の影響を受けることで、人間の生活リズムと健康状態が密接に関係していることを解説していただきました。 最後に、朝食を摂らないことが肥満を助長し、さらに動脈硬化の独立した危険因子となることを指摘し、規則正しい生活習慣を維持しながら、食物繊維などの必要な栄養素を摂取することが、腸内細菌叢と健康を維持する上で不可欠であると解説していただきました。
報告者:医療部会・地域活動部会コラボ研修会担当 JA愛知厚生連 知多厚生病院 重村 隼人